インプレッサはマイカー市場で高い評価を受けていますが、より正確な評価を知るためには、専門家の眼が欠かせません。
インプレッサを実際に試乗したプロは、その実力をどう評価したのか?
そこで、クルマの専門家によるインプレッサの試乗レポートを集めてみました。
Contents
プロの眼で見たインプレッサの走行性能
プロによるインプレッサの試乗記で、高い評価を受けているのが、フレームワークです。
それを実現するのが、新型インプレッサに搭載された「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」です。
このスバル独自の先進技術が走行の安定性に大きく貢献していて、特に4WDモデルはコーナーリングなどが驚くほどスムーズに行えるとプロは評価しています。
ステアリングの利きもとにかく正確かつ強力。敏感すぎず鈍感すぎず、切ったら切った分だけ、フロントノーズがピタリと動く。コーナーの入り口で、ちょっとオーバースピードかな、あるいは切り遅れたかな……と思っても、そのままステアリングをスルッと切り増すだけで、シレッと曲がっていってしまう。
また、高速での静粛性も抜群で、風切り音が少し入ってくる以外はほとんど音がしないとしています。
乗り心地についても、高い評価を付ける専門家が目立ちました。
動的質感の向上を一番実感させるのは、足まわりだ。ひとことで言うと、旧型よりプレミアムになった。サスペンションのストローク感が増し、しなやかで、フトコロが深い。(中略)乗り心地は日本車のベスト・イン・クラスではないかと思う。
プロの眼で見たインプレッサの装備
インプレッサの装備に関しては、どの専門家も概ね高い評価を付けています。
装備面については文句なしだ。ACCやアイサイトが標準装備で、敢えてオプションで追加するとしたらナビゲーション程度。これでベース価格213万8400円は相当なお買い得だと思う。
・引用元:【スバル インプレッサ 試乗】ネガ要素はあれども、総合評価で星5つ…中村孝仁
装備については、インパネを評価する意見も多く、上部に情報ディスプレイや大画面ナビディスプレイがまとめて配置されていて、視線の移動が最小限に抑えられるというメリットがあげられていました。
プロが指摘するインプレッサのダメなポイント
専門家の眼から見たインプレッサのダメなポイントは加速性能です。
パワー不足感は否めないという辛口の意見が結構目立ちました。
1.6リットルと2リットルを比較すると、パフォーマンス面では文句なく2リットルが上で、価格差以上の性能差があってやはりお薦めはちょっと無理しても2リットルということになる。正直どちらのエンジンも、本気で加速するためにはアクセルをベタに踏み込む必要があって、加速性能にはどちらも満足できない。(中略)やはりもう少し「加速がスムーズかつ速い」を求めるには力不足感が否めなかった。
ただし、専門家の多くはパワー不足と乗り心地は別物だと評価しているようで、いわゆる走り屋でなければ不満はないはずという評価でした。
そして、インプレッサのダメなポイントでほとんどの専門家が挙げるのは、やはり燃費でした。
燃費の悪さについては、当ブログでも何度も紹介していますが、プロの眼から見ても燃費については辛口な評価でした。
新型インプレッサでは、総合安全性能や動的・静的質感の向上を目指したとするが、その一方で手が回らなかったのが燃費性能。スバル独自のパワートレインゆえ燃費の追求が難しく、そこで今回は徹底的に「燃費以外の良さ」を追求したわけだ。もちろん、試乗した2.0LのAWD車でも10km/Lくらいは走ったから、バツというほどではない。
・引用元:スバル インプレッサ スポーツ 2.0i-L アイサイト新車試乗記
ということで、プロの眼から見たインプレッサの評価について紹介しましたが、文字ばかりでは伝わりにくい部分もあると思います。
そこで、実際の走りをレポートした動画を紹介したいと思います。
動画で観る!インプレッサの走行性能
まずはモータージャーナリスト萩原秀輝氏のレポートです。
スバル・インプレッサ スポーツ 試乗インプレッション 試乗編
萩原氏がまず上げたのがエンジンとCVTの相性の良さです。
インプレッサはパワー不足という指摘がありますが、通常走行では効率の良い加速をすると言っています。
かつてのCVTのようにやたらとエンジン回転数が上がることもなく、静粛性も高いと評価しています。
また、高速道路でレーンチェンジをするときのステアリングの操作感の良さも素晴らしいとしています。
そして、燃費についても街乗りでリッター11km、高速でリッター18kmを達成したとして、言われているほど燃費は悪くないと評価しています。
動画で観る!インプレッサの操作性
次に、インプレッサの操作性についての動画です。
インプレッサ モニターインプレッション
モータージャーナリストの河口まなぶと藤島知子のインプレッサスポーツ1.6Lの試乗レポートです。
評価しているのは、自分の感覚にクルマがしっかりと応えてくれるという高い操作性です。
初めて欧州車に乗ったときの作り込みや安定感があると高い評価を与えています。
操作感は固めであるものの、その分段差に乗っても変な突き上げ感がなく、静かで乗り心地がいいとしています。
また、高速道路での車線変更の操作性も気持ちよく、ハンドルを切ったら切っただけノーズが入ってくれるという評価です。
インパネの評価も高く、操作性とデザインの良さが両立している点が良いとしています。
動画で観る!インプレッサの安全性能
次に、インプレッサの安全性能についての動画です。
IMPREZA SPORT 飯田裕子 試乗インプレッション
モータージャーナリストの飯田裕子さんによるインプレッサスポーツ1.6Lの試乗レポートです。
飯田氏が評価するのは、視野角が40%アップしたアイサイトver3の進化です。
動画ではアクティブレーンキープの性能も紹介されています。
高速道路でわざとよろけるような走行をしたところ、ハンドルが自動的に戻してくれます。
もちろん、道幅の狭い一般道や人の多い繁華街でもアイサイトは活躍してくれます。
全体的には、女性でも年配者でも安心して運転できるというのが、最大の魅力だという感想でした。
まとめ
ということで、試乗レポートを中心にインプレッサの評価をまとめてみました。
実際に動画を観ていても、インプレッサの快適さが伝わる内容で、地味と言われるエクステリアも動画で観ると、意外とかっこいいなという印象を受けました。
また、試乗レポートを観ていると、2.0じゃなくても1.6でも十分だなと思わされました。
スポーティな走りを追求したい人には物足りなさがあるかもしれませんが、普通にクルマの運転を楽しみたいという人にとっては、インプレッサは非常に良い選択肢だと思います。
特に、高速道路などでの安全性は他車と比べても群を抜いている印象で、遠出も疲れないで楽しめると思います。
普通の人がより快適に運転を楽しめるクルマ、それがインプレッサだと言えそうです。